2018-07-09: 羊と鋼の森を観た
やったこと
羊と鋼の森を観た
http://hitsuji-hagane-movie.com
良作。ピアノの調律師という職人気質のある主人公をよく描けていると思った。主人公の外村の感情的な行動や佐倉姉妹のポエムはちょっとキャラクターじみてるかなとも思ったけど、ピアノの調律師もピアニストを目指そうなんて思う人もやはり世間ずれしてる部分があると思うので、ああいうキャラ付けは悪くない。それに、キャラが立っているおかげでストーリーが説明過多になりすぎず、最小の説明で進行していけて、それが結果的に抽象的なイメージを重視した映像作りにマッチしたのではないかと思う。
ただ、抽象的なイメージがすごく良かったかというと微妙なのは残念なところ。とくに水中のシーンは謎だった。もしかしたら原作でもあんな感じなのかもしれないけど、何がやりたかったのか全く分からないし、あのシーンは明らかにテンポが悪かった。
主人公の演技も微妙なところがあって、表情のつくりはいいのだけど、動きが——とくに転ぶところが露骨すぎて、観ていてそりゃないだろってツッコミを入れたくなる。ドリフじゃないんだからそんな風にはコケねえよって。感情が爆発するといってももっと上手な表現がありそうな気がする。
細かい粗はいくつかあるのだけど、総括するとやはり良かったと思う。少なくとも、ここまで真剣にピアノ調律師という職業と向き合った作品は無いと思うし、その描き方も秀逸だった。この映画と出会えて良かった思う。
以上です。